

本日は宝石商の資格、つまり多くの人が宝石商(ジュエラー)になる方法を教えてほしいとのことなのでここでお伝えしたく思う。宝石商の資格において勘違いされている読者も一定数いるので、最後までお目を通してもらえれば嬉しい限りだ。
質問者:某小説の影響で宝石商になりたいです。身の立て方をご指南下さい
まず読者諸君に気付いてほしいことが一点ある。
それは宝石商になるには業界資格を本当に取る必要があるのか?ということだ。ちなみに宝石商(宝石商人)と似たような仕事に画家や彫刻家そして小説家といった『自由業(フリーランス)』がある。


では宝石商という名称を彫刻家や画家の芸術家といったクリエイター(自由業)に変えて、もう一度、深く推察してみたい。
芸術家等のクリエイターになるには資格を取る必要があるのか?
答えは明白だ。極論にはなるが画家や彫刻家になるために資格など必要ない。もしかして会社に束縛されない「自由業」においては学歴も必要ないのかもしれない。
建築家のように実務を兼ね備えた建築家一級試験などもない。同じく小説家も同様だ、というのもプロフィッショナルの『小説家一級保持者』という資格はこの世の中には存在しないからだ。

では本題の宝石商になるための資格や免許は、本当に必要なのかを読者諸君ともう一度ゆっくりと考えてみたい。
読者諸君もすでに答えは薄々わかっていると思う。読者諸君が心の中で思っている通り、宝石商になるために資格などは本当は必要ないということだ。冗談に聞こえるかもしれないが、これが誰も教えてくれない真実だ。
芸術家等のクリエイターに資格がいらないように、宝石を販売するにあたって資格はまず必要ない。あえて必要ならば『古物商免許(正確には各都道府県公安委員会員会古物免許)』ぐらいだ。
というのも長年の経験から宝石を販売していると必要に応じて宝石を下取り(宝石を販売するうえで顧客にとって割引効果がある)する必要があるからだ。古物商免許は地域の管轄警察署(生活安全課)にて申請方式で必要経費を支払えば、簡単に取得できるので安心してもらいたい。

では宝石業界にはGIA G.G(米国宝石学会グラジュエイトジェモロジスト)やF.G.A(英国宝石学協会特別会員)といった資格があるのだが、それはどういう資格なのかと疑問を抱く読者のために説明しておきたい。
上記内容は確かに非常に気になる内容であり、重要事項といっても良い。
なぜならこれらは各宝石学会の宝石教育を数年間受けた卒業者資格であり、各宝石学会の知識を駆使した鑑別能力を有する資格、つまり『宝石鑑定士』の資格といえるからだ。

ちなみにこの資格を取得費用としてはおよそ150万円から250万円ほどが必要だ。
またアカデミーの資格の所有するための習得時間(全日制・通信制)としておよそ2年から3年ほどの歳月が必要となる。
F.G.A(英国宝石学協会特別会員)の場合、短期大学卒業者と同等の学歴となる。今後のことも踏まえ、「学歴」履歴が必要と考えるのであれば、国際ディプロマでもあるF.G.Aの資格をとればよいが、これは宝石商になるうえで必須条件ではない。
今ここで金銭的条件から宝石商を諦めようと思っている読者もいると思うが諦めるのはまだ早い。落ち着ついて、もう一度立ち止まってゆっくりと考えてもらいたい。
私たちイケゾエガレ&ロミオ兄弟は諸君にもう一度、尋ねよう。

諸君は宝石商になりたいのか? それとも宝石鑑定士になりたいのか? はたしてどちらだろうか? それとももしかして宝飾デザイナーになりたいのだろうか?
宝石業務における勘違い
諸君は勘違いしているかもしれないが宝石鑑定士は宝石商ではない。仕事内容も全く異なる。
宝石鑑定士という職業、つまり宝石鑑定士は販売のプロでもなければ、営業のプロフィッショナルではない事を知ってほしい。彼らは宝石学の鑑別の専門家なのだ。

例えば諸君がバイヤーとしてある仕入ルートからカッティングされた裸石(ルース)を買い付けたとする。そしてそのルースでジュエリー製品を制作することになった。
さて、そのルースが果たしてジュエリーに仕立て上げる前に本当に価値のある宝石かどうかを判別する必要がある。諸君はその宝石を専門の鑑別機関に対価を支払い鑑別を取得する。
その専門機関が宝石鑑定業であり、宝石鑑定士といえる。 当然、宝石鑑別の鑑別能力の第三者証明としてGIA.G.G(米国宝石学会グラジュエイトジェモロジスト)やF.G.Aといった卒業資格および鑑別資格が必要であることは言うまでもない。

『宝石鑑定能力』は宝石商としても必要な資格でしょうと思っている諸君、それはお門違いだ。宝石商にとって鑑定能力は必須能力でもなければ、必須資格でもない。無いよりも有ればよい資格だ。
冷静に考えてほしい。わずか数千円を支払えば、諸君の代わりに各宝石学会のアカデミー教育と経験を豊富に積んだ宝石鑑定士が、彼らの全責任のもと宝石を鑑別するのだ。本来、読者諸君が宝石鑑別業務に費やすはずだった2年から3年という貴重な時間と250万円ほどの学費を負担することなくである。

つまりお金で解決できることはお金で解決させ、純粋に宝石商を目指すことを私たちイケゾエガレ&ロミオは提案したい。これはリスクを回避し賢い選択と思える。

ジュエリーデザイナーという職業の真実
鑑定した宝石が、諸君の目論んだ通りの価値のある宝石だった場合、宝石をジュエリーにする必要がある。いわゆるジュエリーメイキング作業だ。その製作業務にする専門家にジュエリーデザイナー、つまり宝飾デザイナーの職業がある。
いわゆる多くの女性が憧れる仕事といえる。
しかし現在のジュエリーデザイナーの現場は華々しいイメージと乖離があると言っても良い。実はジュエリーデザイナーという仕事は、絵を描く仕事ではなくPCでCADを使う「CADオペレーターの意味合いが強い」からだ。

なぜなら多くのジュエリーは、現在職人の手作業で作っておらず、ジュエリーCADと3Dプリンターを駆使して制作しているからだ。つまり現在のジュエリーデザイナーに絵を描く能力は、もはや「不要」であり、「時代遅れ」であるという事を認識してほしい。にもかかわらず昔ながらの教育を実施している教育機関があれば、これは講師自体が時代についていけていないという証左である。
ジュエリーデザイナー=ジュエリーCADオペレーターである。厳密には「工業製品を作るCADオペレーター」ということだ。そしてジュエリーCADで生まれた製品を職人が磨き石留をし、宝石販売の専門家「宝石商」に商品を納品することになるわけだ。

ざっと大雑把ではあるが、ジュエリーが出来上がるまでの工程を説明してきたが冒頭で述べたとおり、 諸君は宝石商に資格が必要ないことを理解して頂いたかと思う。
最もこの業界で必要な能力とは、ジュエリーを顧客に販売する能力、つまり集客と販売だ。 それは対価を払い得れるものではないということに尽きる。
それゆえに最終的にジュエリー業界の中で、最も権威のある地位こそが消費者と対面する宝石商なのである。


なぜなら宝石が売れなければ、ジュエリーデザイナーも不要であり、当然のように鑑定士(ジェモロジスト)の役割も不要であり、職人(クラフトマン)も不要となる。では『宝石を販売する必要なノウハウ』はどこで手に入るのか?
ここで諸君にある経営者コンサルタントの言葉を紹介したい。
「成功者になりたければ、その道の成功者に聞くのが一番手っ取り早い」

私たちイケゾエガレ&ロミオ兄弟は、成功している宝石商である。諸君がこのイケゾエ宝飾家のメルマガに登録し、 私たちが経験してきた15年間のノウハウを知り得ることが宝石業界の成功者としての近道であり実益だと思う。


宝石商人になるにはどこからはじめたらいいでしょうか。