今回の質問者は、宝石専門学校生(女性)からの質問だが、これはWebで調べればすぐに分かることなので角度を変えて質問に答えていこうと思う。
それでは本題に入りたいと思う。
読者諸君は意外に思うかもしれないが、「誕生石」というのは宝石業界の販売戦略である。
記念日というのはコトからモノへと消費が換価されることから、宝石業界が年に一度は宝石を買ってもらいたいとのことから「誕生石」という概念を生み出し、それが業界の販促活動により市民権を得たというわけだ。
確かに「自分のだけの宝石(誕生石)」というのは承認欲求と独占欲、支配欲を煽る立てるものがある。
「誕生石と」いう概念を一番最初に生みだした宝石商は天才だと思う。
実際のところ宝石業界の思惑通りの意識付けにより、女性が男性に自分の誕生日に求める嗜好品といえば誕生石のジュエリーが多い。
結婚指輪や婚約指輪といえばダイヤモンドが定石で知られる。
それ以外の記念日、とりわけ誕生日に女性が求める宝石は誕生石ジュエリーではあるが、日本人口というよりも地球人口の約半数が女性という観点で考えるなら、誕生石ビジネスというのは業界としても無視できない巨大なマーケットといえる。
10月の誕生石トルマリンの意味だが、色彩豊かな鉱石及び宝石で知られるトルマリンはカラーバリエーションによって意味が大きく異なる。
主にトルマリンの宝石言葉は「希望」「潔白」「友情」といった誰もが好みそうなワードだ。
10月が誕生日の女性から頂戴するのが誕生石トルマリンのカラーバリエーションに関する質問が大半なのだが、選択するカラーによって宝石の価値は変わる。
例えばブルーであればインディコライト、ネオンカラーであればパライバトルマリン、レッドであればルベライト、イエローであればドラバイト、カラーレスであればアクローアイトといったようにトルマリンの個々の呼び名が変わる。
一般的にいえばそんな気取った名称ではなく、イエロートルマリン、グリーントルマリン、ブルートルマリン、ピンクトルマリンといった色名を冠する名称の方が覚えやすいものだが、小洒落た名前で呼ぶのが宝石業界の流儀である。
名称に異議をとなるのではなく、宝石業界というのはそういう業界であると理解したほうがよい。
その他、色が二色のものはバイカラートルマリン、西瓜のようなカラーはウォーターメロン、猫目効果があるトルマリンはキャッツアイトルマリンと業界では呼称している。
ちなみに慣れてくれば自然に覚えるものなので、今必死に宝石名称を覚える必要はない。
「10月の誕生石、どのカラーのトルマリンを選べばよいか」とのことだが、これは極論ではあるが「好きなカラー」を選べばよいと思う。
むしろ好きなカラーではないトルマリンを身に着けることほど精神的苦痛なものはない。
これは深層心理や行動にも影を落とすからだ。
要約すれば10月の誕生石トルマリンはカラーバリエーションが豊富だからこそ、諸君が好きなカラーを選べばよいというわけだ。
色彩学でいえば個人にはパーソナルカラーというものがある。
それに準じたカラートルマリンのジュエリーを身に着ければよい。
品質や価格、どんなブランドのジュエリーを購入するかは私たちよりも自分自身の財布との相談になるだろう。
ちなみにイケゾエガレ&ロミオのジュエリー作品にはトルマリンをふんだんに使用しているジュエリーもあるので、興味がある方はメールを頂ければ幸いだ。
以上が今回の質問「10月が誕生日ですが、どのカラーのトルマリンを選べばよいですか?」の私たちの答えである。
10月が誕生日ですが、どのカラーのトルマリンを選べばよいですか?