今回の質問者は、シルバージュエリーのブランド「ゴローズ(goro’s)」の評価を客観的に知りたい宝石専門学校生(男性)からの質問だ。
ゴローズは東京表参道に店舗「goro’s」を構えるカジュアル志向のシルバージュエリーブランドだ。
主な代表的な製品は「シルバーのフェザー」だ。
アメリカ系のカジュアルブランドであり、日本生まれのインディアンジュエリーともいえる。
1956年、創業者である髙橋吾郎氏は、東京都の駒込においてレザークラフト「goro’s(ゴローズ)」を設立。
ゴローズの歴史はそこから始まる。
自分の名を冠したブランド「goro’s」の由来に関しては、私たちイケゾエガレ&ロミオと重なる部分はある。
その後、シルバーアクセサリーやレザークラフトなどの「創作活動」に没頭するようになった髙橋吾郎氏は、多くの国内外のファッションデザイナーやアーティストの交流をへて、1972年に表参道にリテールショップ「goro’s」を開店した。
髙橋氏自身がアメリカンインディアン文化に傾倒していることもあり、日本における「インディアンジュエリーの創業者」ともいえる。
髙橋氏の没後は、その意思を継承したスタッフたちにより「神ブランド化」し、現在に至る。
気を付けないといけないのは、ゴローズは表参道の一店舗のみであり、卸販売もしていなければ、支店も存在しない。
これを逆手に取り、不届き者はWeb上でゴローズの偽物を販売しているので、諸君は彼らに騙されないようにしてほしい。
ちなみにゴローズのシルバージュエリーが高額なのには理由がある。
それは「リアル店舗が1店舗ということ、公式通販サイトが存在せず、卸売りもしていない」ということもふまえ、大量生産が可能なシルバージュエリーでありながら、大量生産されていないシルバージュエリーであることから高額なのだ。
これは生産量が極端に少ないため、プレミアム的にも小売価格が高く、流通価格も下がらない。
これは美術品の市場原理に似ているといってもよい。
以下がその方程式だ。
[大量生産と小ロット生産(条件:原材料費を100万円と定める)]
Aパターン
1000製品製造した場合の製造コスト
100万÷1000個=原価1000円
Bパターン
10製品製造した場合の製造コスト
100万÷10個=原価10万円
ゴローズは紛れもなく「Bパターン」のシルバージュエリーである。
イケゾエガレ&ロミオは「マスターピース・オブ・ロット」生産に取り組んでおり、その取り組みからいえばゴローズ同様に「Bパターン」である。
しかしながらゴローズと異なる大きな点として「1商品1個」しか生産しないが、異なる商品を100個生産するノウハウがあるということだ。
つまり「1商品1個×100種類」だ。
私たちイケゾエガレ&ロミオは1回の生産で100種類のマスターピースを制作し、市場に流通させることができる。
その意味合いからいえば、私たちイケゾエガレ&ロミオは「AパターンとBパターンの間に位置」するブランドである。
ゴローズの付加価値を高めるシルバージュエリー販売、イケゾエガレ&ロミオも当然のように継承しているということだ。
ちなみにイケゾエガレ&ロミオのジュエリー作品は、一般消費者が気軽に購入できるジュエリーでもあるので興味がある方はメールを頂ければ幸いだ。
これが今回の質問「貴社はゴローズをどのように評価しますか?」の私たちの答えである。
貴社はゴローズをどのように評価しますか?