今回の質問者は、個人投資家からの質問だ。
この方はネットセキュリティと個人情報流出防止のため、クレジットカード決済や銀行振込ではなく、手間がかかる代金引換でダイヤモンドを卸購入したいとのことだ。
宝石業界としてマネーロンダリング(別称:マネー・ローンダリング)の関係上、基本原則として個人情報の提示をお願いしているが、フィッシング詐欺防止のためにクレジットカード決済や銀行口座の口座番号を提示しない方が最近増えているのは、確かなる事実である。
この個人投資家の方は、フィッシングメールが一日数百通と届いており、ある日を境にして取引決済は代金引換を利用しているそうだが、これはこれで個人情報等を守るうえでは理に適っている。
令和4年2月3日、経済産業省の通達「宝石・貴金属等取扱事業者におけるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」というものがジュエリー業界に通達されている。
要約すればマネーロンダリング防止のために本人確認の徹底が義務付けられているということだ。
残念ながら本人確認の徹底が義務付けられているとはいえ、代金引換の場合は個人情報の保護には有効であったとしても、本人でなくても決済ができるため、経済産業省のガイドラインに即した対応が難しいのが現状だ。
犯罪資金であるブラックマネーの洗浄先として、ジュエリー業界が利用されていることは由々しき事態ではあるが、セカンダリーマーケットにて流通するダイヤモンドやジュエリーに身分保障を求めることは難しいのも事実だ。
また、セカンダリーマーケットの出品者等においても裏バイトなるもので「替え玉」を用意すれば、業界が必須とする古物免許証取得者(犯罪歴がなければ免許が取得できないため身分保障とされる)も偽ることもできるので、結局のところ業界としてはイタチごっこになるだろうと個人的には思う。
ちなみにイケゾエガレ&ロミオ(以下、イケゾと称する)としては、経済産業省の通達の厳守の関係上、代金引換よりもクレジットカード決済を顧客には要請している。
もちろん個人情報流出を懸念する顧客のため、代金引換決済も可能ではあるので安心してもらいたい。
決済における代金引換の件はこれで終わりとして、質問の本題に入りたいと思う。
それでは読者諸君が大変興味があるダイヤモンド卸について論じたい。
ダイヤモンドを「卸」で購入したいとのことだが、ダイヤモンドの等級相場に基づいての卸は可能だ。
よくあるお問い合わせとして、一日に数件ほどだが「等級相場以下」での卸希望する業者及び個人事業者がおられるが、これは業界の末席に座る者として、土台無理な話なので理解してもらいたい。
私たちイケゾはダイヤモンドの等級相場価格でダイヤモンドを卸している。
他社は「相場価格+幾分かの利益上乗せ」をしているが、イケゾではそれを一切行ってはいない。
何よりもダイヤモンドは動産資産(現物)であるため、先物口座等にて管理している地金口座と違い、有事の時の地金と同様に持ち運びができる。
個人は投資目的及び資産形成の一環として、ダイヤモンドをタンスに貯める「タンスダイヤモンド」をされている方も多い。
確かに地金に替わる「有事の時の安定資産」であるダイヤモンドは投資目的及び資産形成のうえで有益な動産資産だ。
そのような安定資産であるダイヤモンドの卸だが、要約すれば「ダイヤモンドの等級相場に準じた価格での卸売りは可能」ということだ。
ダイヤモンドの卸、具体的に言えば「等級相場に準じたダイヤモンドの購入」に興味がある方は、ジュエリーに仕立てあげるまえのダイヤモンドをお譲りすることもやぶさかではないので、個別にお問い合わせ頂ければ幸いである。
以上が今回の質問「貴社からダイヤモンドを卸で購入したいのですが可能ですか?」の私たちの答えである。
貴社からダイヤモンドを卸で購入したいのですが可能ですか?