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信用できる宝石店の見分け方

読者の諸君からよく「ネット通販・実店舗で信用できる宝石店の見分け方」を教えてほしいと質問が多いので、同業者の宝石商として誠実に回答したい思う。

本日の質問

ジュエリーを買う予定なので信用できるお店の基準を知りたいです

まず「信用できる宝石店」「信用できない宝石店」の違いだが、事業主及び店主が宝石専門教育を受けているかどうかが要になる。

わかりやすく表現するため飲食店を例えに答えていきたい。

飲食店開業において必要な免許は「食品衛生責任者」と「防火管理者」である。

飲食店経営において、じつは調理師免許は必要ないわけだ。しかし料理でいうところ調理師免許を保有していないのに料理をする場合、やはり味については明確な差がでてしまうのは事実だろう。

宝石商に関しても専門教育を受けていない宝石商よりも、少なからずも専門教育を受けた宝石商、或いはジュエリーブランドで何年間か務めていた宝石商の方が業界を知り尽くしているので知識と経験が豊富という意味では信用できるだろう。

その次にリアル店舗があるかどうかは、まったく信用度に寄与しない。

なぜならイケゾエガレ&ロミオもアトリエ(ジュエリー制作工房)を基軸として、Web上のみで営業をしているからだ。つまり実店舗の有無、規模の大小、上場非上場という経営スタイルは信用をはかるうえで一切関係ないといえる。

そもそも宝石商が一般ユーザーに「胡散臭い」「信用できない」「ぼったくり商売」と意識付けされているのは、かつて日本を代表する大手鑑別機関がダイヤモンド等級を不正認定していたり、有名大手百貨店が鑑別書取得後に高等級ダイヤモンドを低等級ダイヤモンドにすり替えて利益のかさ上げをしていた事件を起こしたことに遡るのかもしれない。

このことに関しては、ジュエリー作家メーカーであり、宝石商でもあるイケゾエガレ&ロミオとしても非常に残念なことだと思う。

ところで市民権を得ていない職業として「美術商」「宝石商」はよく似ている部分がある。

美術商(アートディーラー)が「胡散臭い」「信用できない」「ぼったくり商売」とされるのは、適切な値段(参考となる資料)が少なく、いわゆる美術商の言い値で取引されるだけでなく、真贋問題が常に付きまとうからだろう。

その他、富裕層がよく有名美術品を購入し、偽造品や二束三文の美術品であったり、美術品投資に失敗して巨額な損失を被ったなどあまり良い話を聞かないのも「胡散臭い」「信用できない」「ぼったくり商売」とされる原因の一つだろう。

ただ「美術商」と「宝石商」の明確な違いは「真贋問題に関しては、宝石商のほうが断然信用できる」という点だ。

なぜなら宝石の鑑別業務は、公平な判断を要するため一つのジュエリーに対して2名から3名体制にて鑑別・鑑定業務を行い、各ジェロモジストの平均意見を採用するため不正行為が起きにくい体制となっている。

顧客の中には「第三者機関である鑑別機関がそもそも信用できない」というお声を頂くことがある。この点に関しては、ジュエリーメーカー出資による鑑別機関や100%下請けの鑑別機関(自社鑑定)の場合は確かに信用することができない。

そうなると当然のようにジュエリーを販売しているジュエリーメーカーや宝石店そのものも信用できなくなる。

上記の観点からジュエリーメーカーと鑑別機関が資本および経営的に主従関係・子会社関係にないかどうかも見極める点も重要な事項であろう。

ちなみにイケゾエガレ&ロミオは有名鑑別機関数社と実質取引があり、顧客からのご要望があれば高級ジュエリー製品においては不正防止のために一社だけではなくセカンドオピニオンとしてもう一社にジュエリーの鑑別依頼をだしている。

徹底して宝石鑑別における不正防止に取り組んでいることを読者の諸君には、是非とも記憶に留めて頂きたいところである。

また、業界でいうところの「店頭商品が入れ替わりの速い宝石店は信用出来る」という点も読者の諸君は記憶に留めてほしい。

というのも百貨店や中小規模の宝石店の商品は「委託受託方式」という方法で、宝石卸元から商品を預かり、店頭にて販売しているからだ。

卸元は資金と時間をかけて制作した製品を宝石店に預けており、この宝石店の売り上げ次第で自分たちの売上が変わるので、卸元は自分たちの製品をよく売ってくれる宝石店(卸先)に高品質の製品を預ける。

このことから「店頭商品が入れ替わりの速い宝石店は信用出来る」というのは、多数の顧客から信用されているので、商品の回転率が速い宝石店、季節感のある商品がそろっている宝石店は「一般ユーザーから信用されている宝石店」ということになる。

ちなみにイケゾエガレ&ロミオは会員への小売も行うが、基本ジュエリー作家メーカーであるため、現金取引(現金決済)での卸先に委託受託方式はとっていない。

高級ジュエリーの製造専門のメーカーにおいては自社製造の場合、よほどの資本体力がなければ在庫を保有しての経営は難しいだろう。

この点に関しても「中小の宝石店と常に取引がある(卸先から信用されている)」ので、大量に在庫を持っていても資金を回すことができるという点では大変ありがたいことに「信用」を得ていると自負する。

最後に販売方法における宝石店の「信用」についても語っておきたい。

高品質の商品ほど製造コストが高いので、あまり安い値段では販売できないのが現実問題だ。ところがいつ来店してもセールをしているところは、商品の回転度が遅い(顧客からの信用を勝ち取れていない)ため信用が低いと考えることができる。

銀ジュエリー以外の高級ジュエリー(プラチナ・ゴールド)仕様のジュエリーに関して、鑑別書・鑑定書が付属しているかどうかも大事であり、高級ジュエリーなのに鑑別書・鑑定書が付属していない場合、使用天然石や地金に不正があるため、個人的に信用はできない。

実店舗での接客の場合、押し売りをしないかどうかも「信用度」をはかるうえで重要な点だ。

なぜなら信用ある宝石店は常に人の往来があり、勝手に商品が売れていくため、わざわざ「押し売り」をする必要がないからだ。

「押し売り」をするということは、店頭商品が売れていないために行うため、結局のところ顧客に信用されていない宝石店ということになる。

以上が「ネット通販・実店舗で信用できる宝石店の見分け方」の基本的なポイントだ。

それ以外に「信用できる宝石店」かどうかを個人的に知りたい、或いは私たちの経験則と知識からイケゾエガレ&ロミオのアドバイスを求めたい方は、王の名を冠する宝飾家のメルマガ(登録無料)をおススメする。