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アコヤ真珠と花珠真珠の見分け方

本日は、日本のナショナルジュエリーといっても過言ではない日本人女性に絶大な人気を誇る真珠のネックレスについて回答していきたく思う。

本日の質問

20代の女です。アコヤ真珠と花珠真珠の違いを教えて下さい

今回の質問者はアコヤ真珠ネックスの花珠真珠という記載についての質問だ。

確かに真珠鑑別書をみれば、表記によっては「アコヤ真珠」と「花珠真珠」はまったくの別の真珠なのかと誤解されるかもしれない。良い機会なので真珠業界並びに宝石業界のコマーシャルネームにも言及したいと思う。

まずアコヤ真珠は海水真珠に属し、かのMIKIMOTOの創業者である御木本幸吉氏が苦労して生み出した真珠である。

アコヤ真珠は養殖と天然と区分されるが、読者の諸君が知っている真珠のカタチ「真円」はすべて養殖のアコヤ真珠だ。

なぜなら天然アコヤ真珠はまず産出量が少なく、サイズ・品格もバラバラであり、形も不揃いのものが多くあり、その価格は一粒数十万円から数百万円もする。

そもそもアコヤ貝が真珠を形成するには「核」が必要であり、その核に貝の唾液が何層にコーティングされた結果、真珠というものが生まれる。

天然アコヤ真珠の場合はアコヤ貝が偶然に真珠の核となる「砂」を飲み込み、何十年とかけて真珠を生み出す。ゆえにかつて真珠は偶然の産物であり、「奇跡の宝石」「海の奇跡」と呼ばれていた時代があった。

その「奇跡の宝石」「海の奇跡」を人の力、つまり養殖にて生み出したのが御木本幸吉氏だ。

氏はまず真珠形成の条件を苦労の末に発見後、核となる部分を貝殻で作った真円の球体をアコヤ貝に飲み込ませることにより、私たちが知る真円の真珠を生みだすことに何十年もかけて生み出すことに成功した。

その結果、養殖ゆえに整ったサイズ・品格・大量生産による安定供給が可能となり、今まで雲の上の存在といわれていた真珠が手軽に購入できるようになった。

これが御木本幸吉氏の功績といえよう。

当然のように真円の真珠メーカーのMIKIMOTOの真珠は欧米を中心にして瞬く間に世界に広がり、真珠業界の雄となった。

養殖真珠の拡大により欧州の天然真珠を取り扱う宝石商は、経済的に追い込まれMIKIMOTOの養殖真珠を偽物とレッテルを張り、訴訟問題にまで至った経緯があるほどだ。最終的には欧州の裁判所が下した判決内容は、MIKIMOTOの養殖真珠と天然真珠には品質の相違がない。

つまりMIKIMOTOの養殖真珠は「天然真珠と相違なく、養殖か天然の違いだけであって本物の真珠である」という内容は今では大変に有名な逸話だ。

また昭和中期までは「絹」「真珠」は日本の輸出を支えるものとなり、現代日本の繁栄の礎を築くだけでなく家電・自動車同様に「メイドインジャパン」の代名詞となったわけだ。

工業品にはJIS規格(日本の国家規格)という規格があるが、真珠は工業品ではなく、海との共存によって成り立つ養殖業であり、自然を相手とするために残念ながらJIS規格は適応されない。

そこで生まれたのが真珠業界の規格、それが「花珠」「花珠範疇」といった等級だ。もちろん指輪(リング)とネックレスの花珠認定も審査基準が大きく違う。

指輪(リング)の場合、一粒を徹底的に評価したうえでの花珠真珠認定となり、ネックレスの場合は全体評価による花珠真珠認定となるため、価値が高いのは指輪(リング)の花珠真珠である。

つまり花珠真珠のネックレスには花珠真珠認定されていないアコヤ真珠も混ざっているということだ。

全体評価の審査基準をクリアすれば花珠と認められることから、徹底したコスト計算をしたうえで意図的にアコヤ真珠の花珠真珠ネックレスを生産している業者もいる。

これはあまり知られていない真珠業界の闇である。

従ってアコヤ真珠(養殖)の「花珠真珠」というのは、養殖されたアコヤ真珠のなかでも「真珠の最高品位」であると真珠鑑別機関が個別に認定しているというわけだ。

読者諸君がとくに気を付けなければならないのは、宝石鑑別機関及び真珠鑑別機関は公的機関ではなく「民間機関」ということだ。

民間機関ゆえに鑑別機関によって「花珠」等級に関する規定はバラバラであり、業界としても規格統一されていないので現実に起こりえた事実としては、A機関では花珠と認められたが、B機関では「花珠と認められなかった」という規格の差異があるということだ。

簡単に言えばボクシング世界王座認定団体の主要4団体 (WBA・WBC・IBF・WBO)のようにアコヤ真珠の花珠真珠を認定する団体が乱立しているということだ。

これは民間機関ゆえに仕方がないことであり、私たちイケゾエガレ&ロミオとしても規格の統一は心から願う次第である。

質問者の「アコヤ真珠と花珠真珠の違い」だが、真珠の種類ではなく、該当する真珠の品格等級を認定したものなので鑑別機関の差異はされども、真珠鑑別書に「花珠」と認めると記載されているのであれば、高品質なアコヤ真珠であると思ったほうが良い。

ちなみに花珠の価格だが、サイズ(大きさ)によって異なるが一粒当たり3万円前後はするので、ネットや店頭で安く購入できたり、友人知人からのプレゼントならそれはそれで幸運の持ち主であると自分を褒めてもらいたい。

以上がアコヤ真珠と花珠真珠の違いにおけるイケゾエガレ&ロミオの答えである。

かつてイケゾエガレ&ロミオは真珠専門の宝石商であったというのは、以前記載したとおりだが厳密にはアコヤ真珠の「花珠真珠」を得意とする。

イケゾエガレ&ロミオのアコヤ真珠の花珠ネックレスが真珠関連が「どうしてもほしい!」という方は、メルマガにて時々告知するので、是非とも王の名を冠する宝飾家メルマガ登録(無料)されることをおススメする。