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ロレックスの公式中古

本日の質問

ロレックスの公式中古とは何ですか?

今回の質問者は、公式中古にてスイスの高級腕時計Rolex(ロレックス)を購入しようと考えておられる男性からの質問だ。

町の宝石店でジュエリーと一緒に腕時計が陳列販売されている光景は、よく読者諸君も見かけると思う。

それには理由がある。

あまり知られていないが「宝飾品」というカテゴリーは、ジュエリーと腕時計から構成されている。

両方とも「身を飾る」と「高価」という意味から同じカテゴリー枠になるからだ。

参考元:広島|福屋「ロレックス正規販売店」より

宝石店を営む場合、需要が高い腕時計を一緒に販売することは「客寄せに使える集客力が高いツール」でもあるので、宝石商・宝石店を開業起業しようと考えている諸君は、今回の記事内容を記憶の片隅のどこかに置いておくのもよいだろう。

それでは本題に入る。

今回は「公式中古」という部分に光をあてていきたい。

Rolex(ロレックス)は大変有名な腕時計ブランドのため、本記事では紹介等は割愛させてもらう。

ロレックスの公式中古である2022年12月に開始されたロレックス認定中古時計プログラム(Rolex Certified Pre-Owned)は、真正性が保証されたロレックス認定中古時計のことだ。

参照元:Rolex「Magazine」より

ロレックス正規販売店にて購入できる仕組みであり、ロレックス公式の説明によれば、ロレックスが本物認定と2年間の正規保証を付与している。

公式中古の概念は、すでにトヨタ自動車などの自動車業界にて普及しており、何ら新しい取り組みではない。

国連が今世紀に提唱したSDGsの観点からいえば「メーカー側の製造する責任」といえる。

販売して終わりではなく、販売後は回収してアフターケアして必要な人に届けるという観点だが、読者諸君は自動車や住宅などの高額な商品に対してのイメージがあったかと思う。

「ロレックスはなぜ認定中古を始めるのか」、これは人気モデルの品薄を回避できるだけでなく、ブランドを知るうえでのスタートブランドとなり、将来の見込客獲得にもつながるからだ。

要約すれば「顧客を成長させて最終的に新品を買ってもらう」という企業戦略といえる。

別の観点から考えるのであれば、一般消費者が中古品に抱いている「不良品(欠陥)」が多い、もしくは「偽物かもしれない」といった信用不安をメーカー自らが解消することに努めることにより、有効なブランディングにつながるわけだ。

仮に中古品として偽物が多く出回っているブランドにおいては、「認定中古品」を市場に流通させることにより、一般中古品(偽物を含む)の価値を下げさせる効果があるだけでなく、最終的には一般中古品を中古市場から退場させ、結果的にブランドの強化につながるという取り組みの一つともいえる。

世界のセカンダリーマーケットは、ブランド会社の予想を遥かに上回り、小売市場の数倍はあるからだ。

このような取り組みは、ロレックスだけでなく、すでに米国ブランドのコーチなどのブランドも行っている。

参考元:【COACH】コーチ公式オンラインストア より

SDGsの世界的な後押しがあるとはいえ、多くのブランドで「公式中古」の取り組みを強化しているということは、ブランドマネジメントの上で明確な効果があるといえる証左であろう。

さて「公式中古」をジュエリー業界に当てはめた場合、同じような効果が得られるかといえば不明なところだ。

なぜなら世の宝石(裸石)は世界を還流しているとはいえ、すべて「中古品」であるからだ。

ジュエリーの場合、地金と宝石を分解し、地金は溶かして延べ棒(延べ板)にすればよい。

或いは買取業者に買取ってもらえればよいので、地金に中古新品の概念はそもそも存在しない。

宝石はよほどの劣悪な状態でないかぎり再研磨等を施して新品に生まれ変わる。

つまり中古ジュエリーをリーズナブルな価格で販売するメリットがジュエリー業界には存在しないからだ。

最初から高値で販売できるものを安く販売する理由は彼らにはない。

以上が今回の質問「ロレックスの公式中古とは何ですか?」の私たちの答えである。