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今回の質問者は、副業で宝石の販売を考えておられる男性からの質問だ。
この質問に答える前にだが、私たちイケゾエガレ&ロミオの「宝石を卸してほしい」という相談内容のメールは毎日のようにきている。
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定年退職後に宝石商をやりたい、配偶者の給料が少ないので上乗せのために宝石を売りたいので相談に乗ってほしい、諸々の嘆願のようなメールだ。
丁度良い機会でもあるので、本質問事項に応えるかたちでその答えとしたい。
まず世の中には「副業」というものは多く存在しているが、「儲かる」というのは別の問題であると思う。
儲かると謳っている副業は、経験則的に儲かることはない。
儲かるのは副業をしている本人ではなく、副業を提供している事業者だと思ったほうがよいだろう。それはすでに情報の価値の消費期限が切れかけている内容を高額で販売しているケースといえよう。
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副業をする人たちは切羽詰まった個人的事情により、本業とは別に副業をせざる得ない状況に追い込まれているからこそ、情報難民の立場にあるため冷静な判断ができない状況下にある。
その冷静に判断できない状況下に付けこんだ「悪魔の囁き」ともいえる副業というものは、残念ながら世の中にはたくさんある。
世の中には「自分だけが儲かればよく、他人などどうでもよい」という腐った考え方をしている残念な者たちが雲霞の如く存在する。本来ビジネスとは「他人を儲けさせ、自分の儲けは一番最後」というのが王道の考え方だ。
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ちなみに「悪魔の囁き」というのは、情報ビジネス、アフェリエイト、営業開拓、商品販売、さらに悪魔的な副業として闇バイト(これは副業ではなく犯罪)などだ。
これらは素人の諸君がどんなに努力しても儲からない仕組みになっている。
もしこれらを経験済みの方であれば、私たちの言い分に納得されるはずだ。そもそも「儲かる」のであれば、ビジネス的に副業元は「情報を公開などしない」ものだ。
利益を独占することは世の通例だからだ。
儲からないからこそ「副業」として情報を幅広く公開し、場合によっては広告を使用し、お金に飢えた人たちを「儲かりますよ」という甘い言葉で誘い込み、気づかないうちに囲い込んで自分たちのお客にする。
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副業をしている人たちは自分たちが「餌」にされていることに気づかなければ、そのまま彼らの言いなり(搾取される側)になる。その結果、「時間」「信用」という大変貴重なものを浪費するというわけだ。
お金を失えば、また稼げばよいが時間を失えば二度と戻ってくることはない。副業を考えておられる方は、その点をよくよく考えてから副業に挑んでもらえれば幸いである。
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さて前置きが大変長くなったが、ここから質問者の質疑に入らせてもらう。
宝石業界は「1兆円市場」といわれ、さほど国内市場的には魅力的な数字でもなければ、魅力的なマーケットでもない。
天然石という関係上、量産化が難しく、また量産販売ができないため、投資という観点から大手企業もなかなか進出できない保守的な産業だ。
保守的な産業だからこそステークホルダーや既得権益の関係上、イノベーションが起こりにくく、今では出版業界同様に斜陽産業になりつつある。まさに天然記念物的な業務内容なのかもしれない。
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しかしながら宝石は女性にとって憧れであり、身に着けるファッションという観点からいえば必須アイテムとなっているのも事実であり、ファッション業界とジュエリー業界の市場は重なる。
これらの業界の市場規模を合計すると約15兆円規模にもなる隠れた市場ともいえる。
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品質、価格帯、販売場所、客層を間違えなければビジネスとしては成り立つともいえるだろう。
確かにビジネスとして宝石販売は成立するだろうが、副業で宝石を販売して大損する人を私たちは多く見てきたのも事実だ。悲しい話ではあるがノンフィクションである。
商売の基本は「安く仕入れて高く売る」というのが古今東西の商売の鉄則である。赤字では当然のように破産する。今回は一例ではあるが、その不幸な事例をここに紹介しよう。
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宝石の副業を始めるにあたり、独学による宝石販売を行う者たちの大半は「転売屋」という人たちだ。彼らは画像をSNSやメルカリで掲載し、成約になれば商品を購入するという人たちだ。
結局のところモノを見ずに一時出品者の情報のみを「鵜吞み」にして転売を行う。
結果、それが盗品であったり、偽物(偽造品)であったりして、最終的に返金処理により大損をしている。確かに他のメーカー商品であれば、こういった事は起こらない。
![Diamond Grading Report GIA](https://ikezoe.jp/wp-content/uploads/2023/11/Diamond-Grading-Report-GIA-1024x802.jpg)
私たち宝石商は宝石の仕入れを行う場合、必ず鑑別書や簡易鑑別(ソーティング)の再取得を行う。
掲載情報や相手の言葉など一切信用しない冷血漢となり、宝石鑑別内容のみを信じる。
それが宝石のプロフィッショナルの仕事の流儀だといえる。
時々だが鑑別書も偽造されている場合もあれば、掲載商品自体がまったく違うことだってある。ジュエリー業界は欲にまみれた恐ろしい世界でもある。
![e58fb2b1bb134a9e38930d8e7152b827](https://ikezoe.jp/wp-content/uploads/2023/11/e58fb2b1bb134a9e38930d8e7152b827.jpg)
つまり宝石は「画像転売をしてならない商材」といえるのだが、転売屋はそれを知らないため、画像転売をした時点で大損をしているのだ。
副業としての宝石販売を考えている素人諸君に言いたい点は以下のことだ。
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宝石を「市場価格より安く仕入れる」ことができれば、宝石販売は儲かることは真実ということ。
宝石業界は現物取引が鉄則であり、基本的に現物を確認後、不備等があればその時点で申し入れを行うため、消費者保護のクーリングオフは対象外となる。
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そのリスクはあるが、それを吞み込める者ほど大儲けできるのも事実といえば事実だ。
ちなみに宝石業界の基本的ルール(狭い世界であるがゆえに)として画像転売を行った瞬間、その業者は出禁になると思ったほうが良い。
宝石の副業で確定申告20万円以上を稼ぐことは簡単な反面、今回ご紹介した宝石を販売した結果、不幸になった人もいる。
素人感覚の軽い気持ちで宝石販売をすることはあまり推奨はしない。できれば宝石初心者のあいだは専門家の意見に真摯に従いながら副業されることが好ましい。
イケゾエガレ&ロミオのメールマガジン購読者には「宝石の副業に関する耳より情報をご案内」しているので、宝石販売の副業希望者はメルマガの登録(無料)をされることをおススメする。
余談ではあるが宝石の副業をやるかどうかを推し量るため、下記からイケゾエガレ&ロミオの作品(セカンドラインシリーズ「イケゾエガレ」)を購入し、メルカリやバイマ、自身のSNS等で転売して試すことも一考かと思う。
副業で宝石を販売したいのですが、必ず儲かりますか?